国産ボディメイク系サプリ「テストフェン18000」の臨床評価試験が9月16日（水）に診療と新薬 診療と新薬 2020；57（8）：834-840webにて掲載されました。

近年では、男性にも女性と同様に更年期障害が認められるとされ、広く周知されている。テストステロンの低下・社会や家庭でのストレス・加齢に伴う心身機能の低下等が、加齢男性性腺機能低下（LOH）症候群の発症に繋がるとも考えられており、それによって著しくQOL（Quality of Life）が損なわれる。本研究で注目したフェヌグリークは、マメ科の一年草植物で、5000年前より古代エジプトで利用されており、香料や薬用、染料などとして幅広く使われていた。中国では生薬として、腎陽を温め、寒湿を去る効果があり、主に強壮と鎮痛の作用があるとされ、性機能に対する有効性が示唆されている。日本においても胡廬巴（コロハ）の名称で医薬品として知られている。

■テストステロンの結果
筋肉や性的能力の衰えを感じている59歳以下の成人男性を対象として試験を実施した。フェヌグリーク種子エキス含有加工食品「テストフェン18000」を試験品とし、1日の摂取量を、適量3粒とする試験品群、倍の量（6粒）を摂取する倍量群、試験品を摂取しない非摂取群の3つのグループに振り分けて、4週間継続した。その結果、試験品群は非摂取群に対してAMSスコアが有意に改善したが、倍量群との比較においては有意な差はみられなかった。開始前との比較においては試験品群・倍量群のいずれも有意に改善した。テストステロンの値については、試験品群・倍量群・非摂取群の3つのグループに有意な差はみられず、開始前との比較においても有意な変化はみられなかった。AMSスコアは、LOH症候群の診断のみならずホルモン補充（ART）の治療効果をみるsurrogatemarkerとしてすぐれているが6）、テストステロンとAMSスコアには相関が認められないとの報告が多数あり2）7）、本研究においても同様の結果となった。AMSスコアの変化量は、3つのグループの中で、試験品群がもっとも改善方向に推移したが（試験品群－13.2±13.4、倍量群－12.7±7.2、非摂取群－0.8±7.8）、一方、テストステロンは倍量群のみ改善の方向に推移した（試験品群－0.07±0.91ng/mL、倍量群＋0.51±1.81ng/mL、非摂取群－0.20±0.99ng/mL）。この点については、より長期の摂取を継続した際に、試験品群と摂取群の結果について、さらにどのような変化がみられるか、今後の研究に期待したい。

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