■ 複合問題のシミュレーションについて
現在では、製品の信頼性向上、開発期間の短縮のために、設計の初期段階から多面的なシミュレーションが必要となり、構造解析、振動・音響解析、熱伝導解析、電場・磁場解析、流体解析、衝突・衝撃解析など多くのシミュレーションが個々に行われております。
一方、タービン等の流体機械は、高温高圧のガスを受けながら回転するため、この時のガス(流体)の温度や圧力の変動、および、それによる翼などの強度(構造)等複合した現象が問題となります。また、自動車部品など、走行中の流体力による振動問題等、流体と振動という複合した物理現象の問題は、世の中に多く見受けられます。実際に、世に送り出された製品において、こういった複合現象がしばしば深刻な事態を招いてきました。
多くの現象のシミュレーションを行うために、多様なソフトウェアが利用されているにも関わらず、基本的にはこれらのソフトウェアはそれぞれの分野の中だけで解を求めるにすぎず、構造と流体、電磁場と音響などの自由な組み合わせには適用できないのが現状でした。
■ 複合問題のシミュレーションの現状
主な理由としては、複合した現象を解くためには、シミュレーションに複雑な手続きとコスト、莫大なシミュレーション時間がかかっていたためです。そのため、従来の設計段階では、これらの検討は除外されるか、あるいは、多額のコストをかけて、実験による検討を余儀なくされていたかと思います。
近年では連成解析データの連携の際に、各シミュレーションを同時に走らせ、それぞれが占有するメモリー間で物理量の転送を通信で行う方法も行われております。しかし、全シミュレーションをカバーするため、多くのメモリーが必要となります。また各シミュレーションにおけるモデル規模や時間ステップ数がまちまちなために全体の計算時間も増大します。このような状況から、プロセス間の通信を前提とした連成計算では、汎用ソフトウェアの提供は難しいのが現状です。
■ Advance/MPLink で解決できること
このためAdvance/MPLink は、各シミュレーションの結果(物理量)をファイル間で変換・転送する手法を選択しました。これにより、現実的な連成解析のソフトウェアとして、汎用的に利用できる機能をシンプルな形で実現できました。また、従来のシミュレーションソフトウェアの知見を生かしたままで、各解析を実行可能です。
以上により、Advance/MPLink を利用することで、すでに導入されている既存のソフトウェア資産を利用して、構造、流体、音響解析等の間で自由にシミュレーションデータを交換し、複雑な現象を多面的な角度から検討することが可能となります。
■ 特長
● コンパクトな構成による利用の簡便性
● GUI を用いた使い勝手のよさ
● 大規模な計算への対応
● メッシュ相互の面積比と補間物理量の分布形状を考慮した高精度な変換
● 順マッピング(データの転送先から転送元を探索)、逆マッピング(データの転送元から転送先を探索)が可能で、メッシュの粗密に応じた最適な処理を選択
● 国内での自社開発によるカスタマイズ性の高さ
■ 動作環境
動作環境につきましては、下記営業担当までご連絡ください。
■ 一般向け標準価格
¥500,000~。詳細につきましては下記営業担当までご連絡ください。
アドバンスソフト株式会社について
代表取締役社長:小池秀耀
設立:2002 年4 月
社員数:96 名(2007 年10 月1 日現在)
本社:東京都港区赤坂一丁目9 番20 号第16 興和ビル南館7F
当社は、シミュレーション等の科学技術計算用ソフトウェアを中心としたデジタルエンジニアリング、システム開発の専門会社です。海外勢におされがちな技術系ソフトウェアの水準を世界標準に近づけるべく、数多くの国家プロジェクトに参加し、世界に通用する国産ソフトウェアの開発とその実用化に邁進しています。また、70 名を超えるドクター以上の技術者が、そのノウハウや経験を生かし、お客様のニーズにあわせた受託開発、受託解析、パッケージソフト販売等、最先端の科学技術計算による総合サービスを提供しています。
※下記URLよりご覧下さい。
Advance/MPLink:製品サービス案内:アドバンスソフト株式会社
この件についてのお問い合わせ先
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