広報初心者がプレスリリースと混同しがちな文書ランキング
広報活動において、定期的にプレスリリースを配信することはとても大切です。
しかし、何でもかんでも配信して良いというものではありません。
となると、プレスリリースと呼べない文書とは何か、またプレスリリースとの違いやその境界線はどこにあるか、などいろいろと気になりますね。
そこで今回は、「広報初心者がプレスリリースと混同しがちな文書ランキング」をご紹介します。
第5位 メルマガ
「メルマガ」とは「メールマガジン」の略称で、企業などの発行者から購読希望者に対し一斉に配信されるメールです。
例)
「こんにちは!株式会社Aの○○です。最近はとても寒くなってきましたね。(*^^*)さて、・・・」
文中に絵文字などの装飾を施し、フランクな語り口で季節の挨拶や時事ネタから始まるメール文ですね。楽しい読み物ではありますが、あくまでもメルマガは自社商品・サービスのプロモーションやマーケティングのためのツールです。
さすがに報道関係者向けにメルマガ形式の文書を送ることが不適切なことは誰の目からみても明らかでしょう。しかし、広報=無料の宣伝ツールや拡散ツールと捉えている方の中には、実際に普段配信しているメルマガの文章をそのままコピペして、プレスリリースとして作成してしまうケースもあるようです。十分に気をつけましょう。
第4位 ブログ記事やコラム(発信者or企業の主義・主張をまとめた文書)
「ブログ」は、日記や自分の体験や知識、意見を書いたもの、「コラム」は、客観的事実をもとに筆者の意見や主張を評論として書いたものです。
例)
「私(弊社)は昨今、話題になっている○○業界の問題について断固反対の立場である。なぜなら・・・」
ブログやコラムも比較的分かりやすいかと思います。
(ここではブログとコラムの定義や違いなどの詳細は割愛しますが、)ブログ記事やコラムは「主観的な視点で書く文書」であるのに対し、プレスリリースは「客観的事実を書く文書」であるという違いがあります。
ただし、似て非なるものとして「業界10団体で○○に関する提言書を政府に提出した」といったように、発表に際して具体的行動が伴うものはプレスリリースの範囲となる例もあります。
単に、プレスリリースを個人や企業(代表者)の主義・主張の場として利用することは不適切ですので、こうした区別をしっかりつけるようにしましょう。
第3位 広告やチラシのように宣伝色が強い文書
「広告」や「チラシ」は、商品やサービスなどを大衆に知らせ、購入などを促す情報伝達手段です。
例)
「~でお悩みのあなただけにこっそり教えちゃいます!」
「今しかない大チャンス♪ぜひぜひお買い求めください。」 「今すぐクリッククリック!」
残念ながら、自社商品やサービスをアピールしようとするあまり、結果的に文面が広告やチラシのようになってしまっているプレスリリースを数多く目にします。
このように宣伝文句を並べたてた文書はもはやプレスリリースではなく、単に広告やチラシに分類されるといっていいでしょう。
広告やチラシは、消費者へ直接、商品やサービスの素晴らしさを訴求できるというメリットがありますが、報道関係者向けの公式文書でそれをやってしまうのはマナー違反です。
宣伝目的のプレスリリースは記者からもっとも嫌がられるといっても過言ではありません。
プレスリリースは、ニュース記事の素材となるよう客観的事実を簡潔に表現するのが適切です。
第2位 お知らせ
「お知らせ」は、一般向けに発信する企業のご案内です。
例)
「セミナーが満員になりました」
「年末年始の休業日のご案内」
「台風による配達遅延のお知らせ」
難易度が第2位ともなると、プレスリリースとの違いが理解できるようで理解できない、といった感覚になる方も多いかもしれません。
「お知らせ」は、その名のとおりあくまでも「お知らせ」であり、そこにニュースバリュー(情報価値)の必要性はありません。これがお知らせとプレスリリースとの大きな違いです。
例えば「年末年始の休業日のご案内」で比較してみましょう。
銀行や役所のように、毎年、年末年始に休業日がある企業が出すご案内は、純粋に「お知らせ」に分類されるでしょう。内容は単に「年末年始は休業します」であって、情報としてはそれ以上でもそれ以下でもありません。
しかし、ずっと年中無休で営業してきたスーパーマーケットが、「今年から従業員の働き方改革のために大晦日と元旦を休業する」となったらどうでしょうか。これには、社会性や時事性などのニュースバリューの要素がばっちり盛り込まれているので、十分プレスリリースの対象になります。ただし、プレスリリース内には休業に至った経緯や社会的意義などについて、しっかりと記述することが前提です。(実際にこうしたスーパーの年末年始の休業・時短営業の発表は、2019年以降にテレビや新聞で大きなニュースになっています。)
逆にいうと、プレスリリースからニュースバリューを省き、単に結論だけを書いた場合は「お知らせ」となってしまうことをお忘れなく。簡潔で分かりやすい「お知らせ」そのものは広く世の中に必要な情報です。大切なのは、プレスリリースとの違いをきちんと理解し、上手に使い分けることといえそうです。
第1位 ニュースレター
「ニュースレター」は、メディアや一般向けに送る有益な読み物です。
例)
・季節のご挨拶
・既存サービスや会社の紹介
・社長や従業員の人物紹介や近況報告
・既存商品の活用法やアレンジの紹介
さすがに第1位だけあって一気に難易度が上がりました。
「ニュースレター」はメディアにも送っていいのであれば問題ないのでは?と感じた方もいるかもしれません。“ニュース”ってついていますしね。
ニュースレターは、有益な情報を提供することでメディアや一般の方々と良好な関係を作るための、コミュニケーションツールの1つです。しかし、やはりプレスリリースとは異なります。
例にもあるように、ニュースレターにはプレスリリースの真髄ともいえる「企業の活動そのものにおける新規性」に欠けているということが分かると思います。
ここで、「既存商品の活用法やアレンジの紹介」を直近で初めて発表したのなら、それは新しい情報では?と疑問に感じた方がいるかもしれません。
しかし、これはあくまでも、ずっと前に発売された既存商品について“新しい切り口”で訴求しているに過ぎません。
もちろん、既存の商品やサービスをいろんな切り口でPRすること自体は悪いことではなく、れっきとした広報手段のひとつです。メディアによっては歓迎される情報で、実際にそこから記事化されることも多数あります。(※ドリームニュースはプレスリリースの代行配信サイトですので、プレスリリースのみの配信とさせていただいています。)
しかし、プレスリリースのように新商品発売などといった企業活動そのものに新規性がある情報とは異なる点に注意しましょう。
いかがでしたか?
そもそもプレスリリースではないものはもちろん、ニュース性や社会性などのニュースバリュー(情報価値)がないプレスリリースを乱発することは、かえって企業価値を下げることにつながってしまいます。まずはこうした基本的な知識をしっかり押さえて、メディアと素敵な信頼関係を築いていきましょう。
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