<プレマガ広報インタビュー>株式会社未来屋書店 邉見 哲也さん
イオングループとして全国に250店舗の書籍専門店を展開し、文房具の販売や電子書籍アプリ「mibon(ミボン)」を提供されている株式会社未来屋書店の邉見 哲也さんに、広報をするようになったきっかけや必要だと思うスキル、広報のやりがいなどについてお伺いしました。
自分自身に、そして自社にも広報のノウハウは無かった
―邊見さんのこれまでの略歴を教えてください。
デザイン系の大学を卒業後、アルバイトとして未来屋書店に勤務しました。
その流れで社員となり未来屋書店の店長に就任。
その後は本社にてバイヤー職などを経験した後、マーケティング部へ異動しました。
そして去年(2013年12月)新しく出来たデジタル事業部へ異動し現在に至ります。
―デジタル事業部の具体的な仕事内容を教えていただけますか?
デジタル事業部の主な仕事は、電子書籍アプリ「mibon」の運営・企画です。
大きな仕事としては3つあり、①新規の会員獲得(プロモーション)、②システムの開発、③電子書籍ストアの運用、になるのですが、電子書籍には許諾という概念があって、出版社さんに『弊社のストアにこの本を配信させてください』といった交渉もデジタル事業部が担当する仕事ですね。
―幅広いですね。広報をするようになったきっかけを教えていただけますか?
きっかけは凄く単純で、自社に広報の機能が無かったため、これからは自社で積極的に広報活動に取り組もうという話がでたからですね。
今まではグループの親会社(ホールディングス)の広報部署に依頼をして、そこからプレスリリースを配信するという流れでした。
しかし、親会社は沢山の広報案件を抱えているため弊社の情報(プレスリリース)を全て配信するということが難しく、そうすると自社で広報に取り組んでいかなくてはいけないという事になり、お付き合いのある企業さんに相談したところ「プレスリリースの配信代行」というサービスがあることを教えていただきました。
これからは自社の情報を積極的に配信していかねばという強い思いがあったので、プレスリリースの配信からはじめることにしました。
今ではデジタル事業部としての役割というよりは、私個人の業務となっていますが(笑)
―そうだったんですね。過去にプレスリリースを作成して配信されたことはあったのでしょうか?
いえ、私自身はありませんでした。
2014年の5月に初めてプレスリリースを作成し配信したのですが、それまで自社の活動報告をマスコミ・メディアへ届けるということは会社としてもほとんど行っていませんでしたね。
「コミュニケーション力」はメディアとの関係構築をするうえで必要なスキル
―初めて書かれたプレスリリースとは思えないほどしっかり書かれていましたよ!何か勉強などはされたのでしょうか?
ありがとうございます(笑)
現在のリリースが書けるようになったのはドリームニュースのセミナーのおかげですね。
初めてプレスリリースを書くタイミングと、プレスリリースの書き方講座のセミナーの時期が重なったのは非常に良かったです。
何も分からなかったので基礎を知るうえでとても役立ちましたし、講師の記者の方が丁寧に説明してくれたので。
勉強という程ではありませんが、講師の方に教えていただいた通り、文章力を高めるために紙とネットの両方で新聞を読んでいます。
また配信サービスを利用されている他の企業さんのプレスリリースを読んで、こういった書き方もあるんだなと参考にしたり、いざ自分がプレスリリースを書く時にこういった書き方もあったなと思い出して、ブラッシュアップしたりしています。
コミュニケーションという点では、社内にこもらず月に2~3のペースで主にWeb関連のセミナーに参加するようにしていて、知識を得るだけでなく異業種の方と話したりするようにしていますね。
―素晴らしいです!では広報に必要なスキルは何だと思いますか?
先ほどお話した部分と重なるのですが、「文章力」と「コミュニケーション力」だと思います。
「文章力」に関してはプレスリリースを書くのに必要なスキルで、「コミュニケーション力」はメディアとの関係構築をするうえで必要なスキルですね。
また「コミュニケーション力」が高ければ、案件の中で関わる色々な人たちとも業務を円滑に進めることができ、適切に広報をしていくことが出来ると思うので。
広報担当者はメディアの方だけでなく本当に色々な人たちと関わることが多いので、PRという観点からだけでなくとも「コミュニケーション力」が必要だと思います。
―なるほど。まだ始められたばかりですが、現在の広報業務における課題はなんでしょうか?
課題はたくさんありますが、一番大きいのはメディアとのリレーションですね。
ターゲットとしているメディアに露出するために各メディアの特徴を知ることもそうですし、弊社の場合は事業領域が広いので、配信する内容によってしっかりアプローチする媒体を選定しなくてはいけません。
自社でメディアリストを作っていく事も必要だと思っています。
後は外部に広報の知り合いがまだいないので、情報交換をしたり勉強会をしたりすることが出来る広報ネットワークもほしいですね。
ちゃんと自分が属している会社に貢献しているんだなという実感
―ありがとうございます。では最後に広報のやりがいについて教えて下さい。
やはり単純ですが、自分の書いたプレスリリースに反応があった時は嬉しいですし楽しいです。
自分が色々と悩み試行錯誤して書いたプレスリリースを元に、メディアの方が記事にしてくれた時だったり、他社から『プレスリリース読んだよ』という声をもらえたりした時だったり。
企業、コンシューマーは関係なく、レスや情報が拡散していく時に非常にやりがいを感じます。
それは個人的な楽しさではなく、ちゃんと自分が属している会社に貢献しているんだなということが形として目に見えるので。
もちろん苦労はありますが、やりがいを実感出来る仕事だと思います。
―お忙しいところ、色々なお話を聞かせていただきありがとうございました!
インタビューを終えて
今回は株式会社未来屋書店 デジタル事業部の邉見さんに、広報に関するお話を聞かせていただきました。
まだ取り組みを開始されて半年しか経っていないにも関わらず、プレスリリースの質はもちろん、広報担当者として意識の高さや姿勢に驚かされました。
現在はお一人で広報を兼任されているとのことでしたが、これからも株式会社未来屋書店、そして邉見さんのご活躍を期待しています!
会社名:株式会社未来屋書店
事業内容:書籍専門店の運営、文具の販売、電子書籍事業など
設立:1985年12月24日
URL:http://www.miraiyashoten.co.jp