専門用語のみに困惑…現役記者が読む気になれないプレスリリースVol.1
毎日約400本ものプレスリリースを受け取っている記者の方に、読む気になれないプレスリリースについて直接お話を伺いました。実際に記者の方に届いたプレスリリースの中で、読む気になれなかったプレスリリース事例です。
事例その1:専門用語の説明がないプレスリリース
事例その1は『専門用語の説明がないプレスリリース』です。
今日はよろしくお願いします!
それでは早速はじめましょう!
専門用語とは具体的にどのようなものですか?
そうですね。例えば下記の言葉の意味って全て分かりますか?
正直あやふやなものもあります・・・
ですよね。記者も同じなんです。プレスリリースの中にわからない言葉があると毎回毎回調べなければならないんですよ。基本的に記者は時間に追われているので、よほどそのプレスリリースに魅力が無い限り、言葉の意味を調べる前に次のプレスリリースを読みに行ってしまいます。
それであれば、言葉の説明がプレスリリース内に記載されていた方が、調べなくてすみますので大変助かるんですよね。
また、アルファベットには読み方をカッコで記載するとより良いですよ。
それはなぜですか?
例えば「Wi-Fi」って単語読めますか?
それは読めますよ。「ワイファイ」ですよね?
そうです。今となっては「ワイファイ」と読めますが、「Wi-Fi」が浸透する前はどうでしょう。正しく「ワイファイ」と読めましたか?
すみません。お恥ずかしながら「ウィーフィー」と読んでいました・・・。
他にも「ウィーファイ」や「ウィファ」と呼んでいた方もいましたよね。読み手に誤解をさせないためにも、アルファベットには読み方を記載しましょう。
そうですね。気を付けます。
ちなみに一覧にある「LiB」とは何のことだかわかりますか?
確か拡張子にあったような・・・
「.lib」のことですね。それも間違いではないですが「LiB」には拡張子の他にも、「Litium Ion Battery(リチウムイオン電池)」の意味もあるんです。
プレスリリースの文脈を見れば単語の意味は理解はできますが、それならば最初から略さずに書いてあったほうが親切です。
確かに親切ですね。「スマホ」も「スマートフォン」と記載したほうが良いですか?
さすが!そのとおりです。略語は使わず正式名称で記載してください。業界的には常識なことも、一歩外に出れば常識ではなくなります。全く知識が無い人が読んでも意味が分かるような文章で作成することがポイントです。
そのためにはどのようなところに気を付けてプレスリリースを作成すればよいのですか?
できる限りカタカナ名詞を使わないで作成するといいと思いますよ。
そして、一度作成したプレスリリースを全く違う部署、できるなら全く業務に関係の無い方に読んでもらい、内容が理解できるかということをポイントにおいて作成するとより良いプレスリリースができるのではないでしょうか。新聞の記事を書く際には中学生でも理解できるようにということを心がけています。
なるほど。カタカナ名詞を使わないで作成するというのは目からうろこでした。さっそく知り合いの息子の中学生に読ませてみます。ありがとうございました!
- 専門用語は説明文を付ける!
- 略語は使わない!
- できる限りカタカナ名詞を使わずに作成する!