株式会社幻冬舎のグループ会社、株式会社幻冬舎メディアコンサルティング(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:久保田貴幸)は、『スピリチュアルペイン
終末期医療に携わる医師が明かす 死を待つ人の「魂の痛み」とは』(細田 亮 著)を2019年7月16日に発売いたします。
――――――――――――――――――――――――――
時代は「QOL」から「QOD」へ――終末期患者の「迷える魂」をどう救うか?
鈴木岩弓氏(東北大学総長特命教授・同名誉教授、日本民俗学会会長)、
島薗進氏(上智大学大学院実践宗教学研究科委員長・同グリーフケア研究所所長、日本臨床宗教師会会長)推薦
世界に例を見ない長寿国となった日本。
そしていうまでもなく、その先に待つのは“多死社会”。
ある統計によると、2035年以降は、年間約160万人が亡くなっていくそうです。
人生の幕をどうやって下ろすか──
そのような課題に、社会全体で取り組まなければならない時代が、目前に迫っています。
どうせ死ぬのだったらできるだけ安らかに、できるだけ苦しまずに穏やかな気持ちで……
と、ほとんどの人がそう願うのではないでしょうか。
昔からいわれているピンピンコロリは、依然として根強い人気があります。
しかし実際には、心身の機能が衰えるにつれ、終末期の患者はさまざまな苦痛に直面します。
呼吸が苦しい、体が痛い、食べられない、眠れない……これらは一例に過ぎません。
その状況になってみないと内容も程度も分からないことばかりです。
自分から口に出して伝えることが難しい場合も多く、医療者も家族も思いを汲み取るのに苦慮します。
そんな問題を解決すべく、医療現場においてここ数十年の間で、さまざまな苦痛を軽減するケア──
いわゆる緩和ケアが発達し、死に際する心身の苦痛の多くも医療で対処できるようになってきました。
しかしそれでもなお、医療の介入だけではどうにも難しい苦痛があります。
それが「スピリチュアルペイン」と呼ばれる痛みです。
〝魂の痛み〟ともいわれるスピリチュアルペインは、
WHO(世界保健機構)でも終末期患者が持つ痛みの一つと定義づけられており、
国際的にも認知度の高い単語です。
得体の知れないもの、自分の理解を超えるものに対して人間は不安や恐怖を感じます。
死がいよいよ間近に迫ったとき、自分の存在がこの世から消えていくことへの不安や、
未知・未体験のものに対する恐れ、無力感、思い残し、未練、今からでは取り返しのつかないものに対する後悔、
そうした感情がなだれのように混沌として押し寄せ、今まで一生懸命生きてきた
自分の人生すら否定しかねないほどの苦痛に押しつぶされそうになることがあります。
スピリチュアルペインに、医療上の処方箋はありません。
治療のガイドラインもありません。
いかに病気を治すか、命を救うかといった命題のもと、医療は目覚ましい発展を遂げました。
しかし、誰もが持ち得るはずのスピリチュアルペインには、
高度な先進医療技術をもってしてもなすすべがないのが現実です。
著者は長らく終末期医療に携わり、多数の患者を看取ってきました。
またそのクリニックには、全国でもほとんど類を見ない、
患者やその家族の死にまつわる不安や苦悩に寄り添うスピリチュアルケアを実践する
「臨床宗教師」が在籍しています。
まだ一般にはなじみの薄い資格ですが、具体的には「傾聴」──話をじっくり聞く──を
専門スキルとして持ち、在宅医療の現場でそれを実践しています。
対象は患者さんだけでなく、同じく心の痛みを抱える家族にまで及びます。
そこで本書では、臨床宗教師によるスピリチュアルケアを受けた患者さんの声とともに、
在宅医療におけるスピリチュアルケアの在り方や方法論をなるべく臨場感をもって紹介していきます。
なお、巻末には業界の権威である鈴木岩弓先生(東北大学総長特命教授・同名誉教授、日本民俗学会会長)、
島薗進先生(上智大学大学院実践宗教学研究科委員長・同グリーフケア研究所所長、日本臨床宗教師会会長)
への特別インタビューも収載。
目前に迫った死に揺れ惑う人や、後悔のない看取りをしたいと願うすべての人のための一冊です。
【書籍情報】
書 名:『スピリチュアルペイン 終末期医療に携わる医師が明かす 死を待つ人の「魂の痛み」とは』
著 者:細田 亮(ホソダ トオル)
発売日:2019年7月16日
定 価:800円(税抜)
体 裁:新書判/210ぺージ
ISBN :978-4-344-92332-4
【目次】
[第1章] 多死社会の到来で関心が高まる「スピリチュアルペイン」
[第2章] 不安、怒り、恐怖……「死を待つ人」は何を思うのか
[第3章] 患者の痛みを増幅させる 医療者・介護者の「過剰な奉仕」
[第4章] 心穏やかに最期を迎えるための「スピリチュアルケア」とは
[第5章] 人生を真に全うするために──日本社会に「死の質」を問う
[特別インタビュー]鈴木岩弓先生(東北大学総長特命教授・同名誉教授・日本民俗学会会長)
島薗進先生(上智大学大学院実践宗教学研究科委員長・同グリーフケア研究所所長、日本臨床宗教師会会長)
【著者プロフィール】
細田 亮(ホソダ トオル)
千葉大学医学部を卒業後、国立病院機構東京医療センター初期臨床研修医、同院血液内科レジデントを経て、総合内科専門医、血液専門医を取得。2015年4月、千葉県鎌ケ谷市にくぬぎ山ファミリークリニックを開設し、在宅診療に従事する。施設や自宅におけるより良い看取りを追求しており、終末期の患者と、その家族の心の痛みと向き合う「臨床宗教師」を職員として採用。その他社会貢献のため障がい者スポーツの普及、海外医療奉仕活動、「食」の勉強会開催、AIDS問題の解決等にも取り組んでいる。
終末期医療に携わる医師が明かす 死を待つ人の「魂の痛み」とは』(細田 亮 著)を2019年7月16日に発売いたします。
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時代は「QOL」から「QOD」へ――終末期患者の「迷える魂」をどう救うか?
鈴木岩弓氏(東北大学総長特命教授・同名誉教授、日本民俗学会会長)、
島薗進氏(上智大学大学院実践宗教学研究科委員長・同グリーフケア研究所所長、日本臨床宗教師会会長)推薦
世界に例を見ない長寿国となった日本。
そしていうまでもなく、その先に待つのは“多死社会”。
ある統計によると、2035年以降は、年間約160万人が亡くなっていくそうです。
人生の幕をどうやって下ろすか──
そのような課題に、社会全体で取り組まなければならない時代が、目前に迫っています。
どうせ死ぬのだったらできるだけ安らかに、できるだけ苦しまずに穏やかな気持ちで……
と、ほとんどの人がそう願うのではないでしょうか。
昔からいわれているピンピンコロリは、依然として根強い人気があります。
しかし実際には、心身の機能が衰えるにつれ、終末期の患者はさまざまな苦痛に直面します。
呼吸が苦しい、体が痛い、食べられない、眠れない……これらは一例に過ぎません。
その状況になってみないと内容も程度も分からないことばかりです。
自分から口に出して伝えることが難しい場合も多く、医療者も家族も思いを汲み取るのに苦慮します。
そんな問題を解決すべく、医療現場においてここ数十年の間で、さまざまな苦痛を軽減するケア──
いわゆる緩和ケアが発達し、死に際する心身の苦痛の多くも医療で対処できるようになってきました。
しかしそれでもなお、医療の介入だけではどうにも難しい苦痛があります。
それが「スピリチュアルペイン」と呼ばれる痛みです。
〝魂の痛み〟ともいわれるスピリチュアルペインは、
WHO(世界保健機構)でも終末期患者が持つ痛みの一つと定義づけられており、
国際的にも認知度の高い単語です。
得体の知れないもの、自分の理解を超えるものに対して人間は不安や恐怖を感じます。
死がいよいよ間近に迫ったとき、自分の存在がこの世から消えていくことへの不安や、
未知・未体験のものに対する恐れ、無力感、思い残し、未練、今からでは取り返しのつかないものに対する後悔、
そうした感情がなだれのように混沌として押し寄せ、今まで一生懸命生きてきた
自分の人生すら否定しかねないほどの苦痛に押しつぶされそうになることがあります。
スピリチュアルペインに、医療上の処方箋はありません。
治療のガイドラインもありません。
いかに病気を治すか、命を救うかといった命題のもと、医療は目覚ましい発展を遂げました。
しかし、誰もが持ち得るはずのスピリチュアルペインには、
高度な先進医療技術をもってしてもなすすべがないのが現実です。
著者は長らく終末期医療に携わり、多数の患者を看取ってきました。
またそのクリニックには、全国でもほとんど類を見ない、
患者やその家族の死にまつわる不安や苦悩に寄り添うスピリチュアルケアを実践する
「臨床宗教師」が在籍しています。
まだ一般にはなじみの薄い資格ですが、具体的には「傾聴」──話をじっくり聞く──を
専門スキルとして持ち、在宅医療の現場でそれを実践しています。
対象は患者さんだけでなく、同じく心の痛みを抱える家族にまで及びます。
そこで本書では、臨床宗教師によるスピリチュアルケアを受けた患者さんの声とともに、
在宅医療におけるスピリチュアルケアの在り方や方法論をなるべく臨場感をもって紹介していきます。
なお、巻末には業界の権威である鈴木岩弓先生(東北大学総長特命教授・同名誉教授、日本民俗学会会長)、
島薗進先生(上智大学大学院実践宗教学研究科委員長・同グリーフケア研究所所長、日本臨床宗教師会会長)
への特別インタビューも収載。
目前に迫った死に揺れ惑う人や、後悔のない看取りをしたいと願うすべての人のための一冊です。
【書籍情報】
書 名:『スピリチュアルペイン 終末期医療に携わる医師が明かす 死を待つ人の「魂の痛み」とは』
著 者:細田 亮(ホソダ トオル)
発売日:2019年7月16日
定 価:800円(税抜)
体 裁:新書判/210ぺージ
ISBN :978-4-344-92332-4
【目次】
[第1章] 多死社会の到来で関心が高まる「スピリチュアルペイン」
[第2章] 不安、怒り、恐怖……「死を待つ人」は何を思うのか
[第3章] 患者の痛みを増幅させる 医療者・介護者の「過剰な奉仕」
[第4章] 心穏やかに最期を迎えるための「スピリチュアルケア」とは
[第5章] 人生を真に全うするために──日本社会に「死の質」を問う
[特別インタビュー]鈴木岩弓先生(東北大学総長特命教授・同名誉教授・日本民俗学会会長)
島薗進先生(上智大学大学院実践宗教学研究科委員長・同グリーフケア研究所所長、日本臨床宗教師会会長)
【著者プロフィール】
細田 亮(ホソダ トオル)
千葉大学医学部を卒業後、国立病院機構東京医療センター初期臨床研修医、同院血液内科レジデントを経て、総合内科専門医、血液専門医を取得。2015年4月、千葉県鎌ケ谷市にくぬぎ山ファミリークリニックを開設し、在宅診療に従事する。施設や自宅におけるより良い看取りを追求しており、終末期の患者と、その家族の心の痛みと向き合う「臨床宗教師」を職員として採用。その他社会貢献のため障がい者スポーツの普及、海外医療奉仕活動、「食」の勉強会開催、AIDS問題の解決等にも取り組んでいる。