2017年01月13日 17:00

『シリーズ〈本と日本史〉(3) 中世の声と文字 親鸞の手紙と『平家物語』』(大隅和雄著/集英社新書)が1月17日に発売! 

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シリーズ〈本と日本史〉は、各時代を代表する「本」のあり方から、その当時の文化や社会の姿を考え、世界観・価値観に迫ろうとする歴史シリーズである。第三巻である本書は親鸞上人の手紙や『平家物語』などの、中世の「声の記録」を扱う。まだ大多数の民衆が文字を知らなかった中世では、「声」によって伝えられる文化・思想が花開いていた。今まで注目されてこなかった「声」というキーワードから時代を読み解く、画期的入門書。




『シリーズ〈本と日本史〉(3) 中世の声と文字 親鸞の手紙と『平家物語』』
著者 大隅和雄(おおすみ かずお)

1月17日(火)発売

定価:本体700円+税
ISBN 978-4-08-720864-1
http://shinsho.shueisha.co.jp/



中世といえば、『源氏物語』や『枕草子』など、日本を代表する様々な文学作品が次々と誕生した時代と見なされている。しかし、これらの作品は、当時は文字の読み書きができる貴族とその周辺という、ごく限られた範囲でのみ享受されたものだった。新たに台頭してきた武士も含めて、当時の日本人の大多数はまだ「無文字」だった。
中世の無文字社会では、「声」によって思想が伝えられ、多彩な文化が育まれていた。仏教者たちは、自らの「声」による説教を文字に書き取って「手紙」にして布教に用い、『平家物語』は琵琶法師の「語り」によって民衆の間に急速に広まっていった。
本書は、これまで注目されなかった「声」に焦点を当て、中世文化の知られざる側面に迫る、画期的な一冊である。

なお、本書の特色は、鎌倉仏教の開祖三人が情感を込めて書いた手紙が図版付きで比較されている点である。それぞれを見比べるだけでも面白い。教徒に優しく教え導くかのように語りかける法然。信徒たちとともに自らも悩み、考えようとする親鸞。精力的な布教活動の熱気を体現しているかのような日蓮。三者三様の手紙を見ていると、まるでそれぞれの仏教者の人柄がそのまま写し出されているように思われてくる。

(目次)
まえがき―中世を体現する本
第一章 親鸞の著述
第二章 中世の手紙
第三章 世の移り行きを書く
第四章 平家の物語
あとがき―中世の声と文字



(著者プロフィール)
大隅和雄
1932年福岡県生まれ。日本史学者。東京女子大学名誉教授。1964年東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。網野善彦との共編著『大系 日本歴史と芸能』(平凡社・日本ビクター)で毎日出版文化賞特別賞を受賞。著書に『愚管抄を読む』『事典の語る日本の歴史』(講談社学術文庫)など多数。2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞した、東京工業大学・大隅良典栄誉教授の実兄。

【お問い合わせ】集英社 広報部 03-3230-6314

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会社概要

商号
株式会社 集英社(カブシキガイシャ シュウエイシャ)
業種
新聞・放送・出版・広告・印刷
上場先
未上場
従業員数
5000名未満
会社HP
http://www.shueisha.co.jp/

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