『近代天皇論――「神聖」か、「象徴」か』
著者:片山杜秀、島薗進
1月17日(火)発売
定価:本体760円+税
ISBN 978-4-08-720865-8
http://shinsho.shueisha.co.jp/
<内容紹介>
天皇は神の子孫たる「神聖」な権威なのか、「国民の統合」の「象徴」なのか。「退位」問題をきっかけに天皇とは何かについて新たな論争の火蓋が切られた。
「国民の統合」が危機に瀕し、民主主義の基盤が揺らぐこの時代にあるべき天皇像とは何か。
この問題を国民が真に考えるためには、幕末にまで遡り、この国固有の伝統と西欧文明との間で揺れ続けた日本の近代の中の天皇の姿と向き合わねばならない。戦前右翼思想を熟知する政治学者と戦前国家神道研究の泰斗が、この難題に挑む画期的な対論!
<目次>
序 天皇のあり方しだいで日本の近代が吹き飛ぶ
1.ジレンマは明治維新に始まった
――天皇と臣民のナショナリズム
2.なぜ尊皇思想が攘夷と結びついたのか
3.「天皇の軍隊」と明治天皇の神格化
4.「仁政」と「慈恵」の福祉国家
5.大正デモクラシーと未完のファシズム
6.戦後も生きている国家神道
7.神聖国家への回帰を防ぐために
あとがき 「神聖か、象徴か」――なぜ、今、問うのか? 島薗 進
象徴天皇制の虚妄にかける 片山杜秀
<著者プロフィール>
●片山杜秀(かたやま もりひで)
一九六三年生まれ。政治学者。政治思想史研究者。慶應義塾大学法学部教授。主な著作に『未完のファシズム―「持たざる国」日本の運命』(司馬遼太郎賞受賞)『近代日本の右翼思想』など。
●島薗進(しまぞの すすむ)
一九四八年生まれ。宗教学者。東京大学大学院名誉教授。上智大学大学院実践宗教学研究科教授、グリーフケア研究所所長。専門は日本宗教史。日本宗教学会元会長。主な著作に『国家神道と日本人』など。
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